錦織選手が優勝するためには天敵との対戦を避けることが必要

男子テニスの日本の第一人者と言えば、誰もが認める錦織圭選手です。 残念ながらドバイ・デューティ・フリー選手権の2回戦で敗退してしまいました。
大事な場面でダブルフォルトストロークミスというアンフォーストエラーを連発して自滅した感じでした。
これほど悪かったのは昨年のATPワールドツアー・ファイナルズのケビン・アンダーソン戦やティーム戦以来かもしれませんね。まあ、あの時の方がヒドかったですけど。
時々こういうヒドい試合をすることもあるのがスポーツなのですが、プロである以上最高のパフォーマンスを発揮すべく、メンタル、フィジカル双方のコンディションを整えて試合に臨んでいるはずです。なのに、このような感じの試合をしてしまうようでは、ツアーで安定した成績を残すのは難しいですし、ランキングもすぐに落ちていってしまいます。テニスのランキングは前年の成績との関連が強いですからね。
さて、錦織選手の天敵と言えばジョコビッチですが、現在ツアー15連敗中です。サービス、ストローク、メンタルどれを取ってもジョコビッチが上回っているので勝てる要素が見つかりません。唯一、コートカバーリングだけが互角と言えるかも知れませんが、追いついたボールを深く、そして時にはアングルをつけて正確に打ち返してくるジョコビッチに対して、錦織選手は返すのがやっという感じの時が多いです。体幹の強さの差とだと思いますが、元々の体格が違うのでその差があるのはしょうがないです。
テニスの技量でも、メンタルの強さでもジョコビッチを凌ぐものがないので、ジョコビッチのフィジカルコンディションによほどの問題がない限り引退するまで勝てないだろうと思っています。
また、ジョコビッチの凄いところは正確なショットだけでなく、常に相手がいやがることをやろうとして、それができているところです。
例えばケビン・アンダーソンやカルロビッチのようなビッグサーバーとの対戦では、相手サービスをリターンしたときにはポイントを取りきります。そうすることで相手に「サービスで決めないとポイントが取れない」と思わせ、サービスにプレッシャーをかけることができるようになります。そうなれば、勝手に相手がサービスでミスをしてくれるので、ジョコビッチ自身が楽になります。
また錦織戦でよく見られるのがセカンドサービスに対してリターンで攻め込んでくることです。錦織選手のセカンドサービスは弱点とも言えるほど甘いボールが来ることが多いです。そこを見逃さず叩きに来ます。これによって錦織選手がサービスゲームでプレッシャーを受け、サービスゲームを取るのに精神的に負担がかかり、その影響がリターンゲームにも及んでいってしまいます。錦織選手も下位ランクの選手相手にはやってることなんですが、ジョコビッチ相手だと自分がやられちゃうわけです。
またジョコビッチストロークが正確で動きも素早くディフェンス力が高いので、ウィナーを取るのが難しい相手です。結局は深くて際どいところを攻めざるを得なくなり、ミスをしてしまってズルズルと…というのもよくあります。
そうなると錦織選手がグランドスラムやマスターズで優勝するためには、ジョコビッチとの対戦を避けることが必要となります。つまりできるだけ勝てない相手であるジョコビッチと対戦しないドローに入り、ジョコビッチが誰かに負けてくれることを期待するしかありません。
またはジョコビッチと対戦したときに、錦織選手がゾーンに入って、ほとんどのストロークがライン際に吸い込まれるようなプレーをするかですねw
とにかく今年30歳になるので、年齢的にもチャンスは多くありません。チャンスをつかんだらしっかり取り切るだけのフィジカル、メンタルを持って欲しいです。
がんばって!