最近テニスの面白さに気づいた

ここ最近はテニスのATPワールドツアーを見ることが多くなった。ケーブルテレビを契約したことが大きいのだが、それでもテニスを見始めたのはここ2,3年の話。グランドスラムはよく見てたけど、その他のツアーはあまり見ていなかった。テニスの面白さがわからなかったからだ。
ところが、最近はテニスの面白さが次第に分かるようになってきた。
団体スポーツが好きな私(個人スポーツは格闘技くらいしか見ない)は、個人スポーツが個々の技量によるものが大きく、体格的にも大きい人が有利という意味で日本人に向いてないと思っていた。
その見方が変わったのは、錦織圭という天才テニスプレーヤーの登場と、彼のプレースタイルを見てからである。巧みなラケットコントロール、ボールへのアプロチーの速さ、相手を揺さぶる正確なショット。強力なサーブはないけど、サーブのプレイスメントでそれをカバーし、ストロークで攻めて相手を崩す。彼のテニスはこういうスタイルだと思う。
個人スポーツはメンタルが勝負に大きく左右することが多く、ワンプレーで流れがガラッと変わるという側面がある。テニスはそれが顕著に現れるところが面白い。
例えばビッグサーバーの場合は、ファーストサーブが入るとほぼポイントを取ることが可能であるが、入らない場合は逆襲を受けることになる。セカンドサーブをぶっ叩かれると、ファーストサーブを入れなければという心理が働くため、サービスへのプレッシャーが大きくなり、ミスが起きる。
また、ランキング上位者との試合になると、より厳しいところを攻めなければ返されるという気持ちになり、無理をするため、やはりミスが起きる。トップ10プレイヤーが相手だと余計にそういう心理状態になりがちだ。相手の存在そのものがプレッシャーとなってしまう。これは他のスポーツでも同じことが言えると思うが、テニスではそういう心理状態がプレーに現れるので、手に取るように分かるところがとても面白い。
グランドスラム大会はあと2つ。レベルの高い、そして心理を巧みについた面白い試合がたくさん見られることを期待する。