子供って親のもの?

しつけと称して子供に火をつける親がいるかと思えば、食事を与えるのもお風呂に入れるのも嫌になったと言って子供を餓死させる親がいる。
昔から子供への虐待はあったが、最近はいわゆる新聞沙汰になる機会が多くなっているからか、この手の話が目立つように感じる。
子供は一体誰のものか?
人間にはそれぞれアイデンティティがある。自我がある。子供は子供自身のものだ。親のものではない。人として扱わなければならない。
親は子供に対して保護責任を持たなくてはならない。自分のDNAの継承者を守らなくてはならない。DNAの継承者を守るのは生物の本能である。人間は理性の動物だから本能を捨ててしまったのか。
古今東西を問わず、子供は親のものと勘違いしている人がいる。まあ、そういう考え方もあるんだろうということは理解できるが、自分自身の存在を考えて見れば、子供は親のものじゃないということくらいは理解できるだろう。そのことを知らず、理解せず、わかろうとしない人が親になるとその子供は不幸だと思う。
子供を虐待することは自分のDNAを虐待することでもある。自分の子供を死なせるということは自分のDNAの系譜をたち切ってしまうことである。
ある意味自業自得とも言えるが、実はDNAと人格は異なるものである。一卵性双生児を見ればわかる。彼らの人格は別々に存在する。
さて、最初の話に戻ってみると、「子供は子供自身のものである」は、子供の人格を尊重しろということだ。人格を尊重することで自分のDNAを尊重することになるのだ。
自分が尊重されたいのならまずは周りの人間の人格を尊重することだ。これができないなら生きている資格はない。