バンコク情勢が不安

反政府デモ真っ盛りのバンコク。ここに来て赤組がやってきて衝突しそうな感じになってるらしい。
そもそも黄組の目的って何だ?
一度軍事クーデターにより、アピシット政権が誕生したが、その後の選挙でまたしてもタクシン派にやられてしまったことがよほど悔しかったのだろう。
しかし、仮にも立憲君主制で議院内閣制度を採用している国において、選挙で成立した議会・政府を暴力で転覆させようなんてのは、まさしくテロ行為といっても過言ではないだろう。主導してるのが野党の議員であるステープ元副首相だから、クーデターというのかも知れないけどさ。
そしてステープ曰く「前回は選挙で負けたから、選挙はやらない」と言ってるとか言ってないとか。言ってるとしたら議会制民主主義を否定する発言である。議員が憲法違反を起こそうってんだから笑っちゃうしかない。いや、笑えないんだけど…
赤組も日当もらって動いてるらしいが、この辺がタイらしいというか東南アジアのレベルの低さと思われちゃうんだよね。もっとマジメにやってくれや。
タクシンを恨んでる連中は、もともとがバンコクで羽振りが良くて、既得権で生きてきた連中。タクシン政権により冷や飯を食わされた恨みを晴らそうとしているだけでしょ。
タクシン以前のタイは、都市部と地方で本当に格差が酷くて、地方の山奥に行くと国民が持ってるIDカードすら持ってない人がいたくらいらしい。そして、人身売買と麻薬の生産や取引も横行していたとのこと。タクシン政権によりそれらに対して取り締まりが強化されたため、そういう犯罪に関わってた連中からも恨まれてるらしいけどね。少なからず、当時の既得権者もそういうことに関わってたらのが多かったんじゃないのかね?
タクシンは私腹も肥やしたかも知れないけど、財政破綻をしたタイを立て直した功績も大きく、政治家としてはかなり有能だったと思うよ。少なくともアピシットみたいに何もできない奴より、よほどマシだと思うんだけどなー。
残念ながら敵を作りすぎて、国を留守にしている間に軍に政府を乗っ取られたのが痛かったね。ま、この先どうなるのかわからないけど、プミポン国王の健康状態も良くないとのことなので、マジで心配する事態が来ちゃいそうですな。