香川離脱の影響について考える

アジア杯準決勝で香川が右足小指付け根を骨折していることがわかり、決勝戦は出場不可能となった。以前痛めていたところとのことで、こういうのは癖になったりするため、今後の選手生活の中でも不安材料となっていく可能性がある。
アジア杯決勝は彼がいない中で格上のオーストラリアと戦うことになる。香川のスピードはオーストラリアを攻める上で相当な戦力となるはずだっただけに日本にとっては非常に痛手だ。
だが、逆に考えればチーム力をはかる指標にはなりうる。日本はチーム全体の力で戦うスタイルだ。香川の決定力は戦力的に大きいものがあるが、フィニッシュに結びつくまでの崩しの中では、パス回しなど香川がいない中でもカバーできるものがある。最後の仕事を誰がやるかだけだ。
そういう意味ではオーストラリアという強い相手に対して、日本のパスサッカーがどれくらい通用するのかを見るのにはいいと考えている。というか、前向きに考えないとつらいわな。
香川には完全に治った上で復帰して欲しい。
香川負傷の影響は日本だけではなく、彼の所属するドルムントにも大きな衝撃を与えているようだ。そりゃそうだ。彼はドルムントのエースなのだから。
それを思うと、今後代表戦とヨーロッパのクラブチームのシーズンが重なったときに選手を出さないクラブが出てくることが懸念される。
アジアでの戦いの中で主要選手が参加できなくなるのは避けなければならないが、代表戦で怪我をされればクラブ側も大きな痛手となる。しかも選手の給料を払っているわけだから、出したくないという声に逆らうわけにもいかないだろう。
香川のように中心となれるような選手が出てくればくるほど、こうした悩みに直面する可能性がある。うれしいやら、困ったことやら、気持ちは複雑だ。