W杯はフェアプレーより勝利

ウルグアイvsガーナ戦を見ていると、W杯で求められるのは勝利のみということがよくわかる。
ウルグアイの勝利はアンフェアである。あきらかにゴールに入りそうなボールをフィールドプレーヤーが手で弾きだしたのだから。
それでもスアレスウルグアイ国民のヒーローとなった。FIFAからはさらなる罰則を与えられるだろうが、今のところは彼はまぎれもなくヒーローだ。
かつで「神の手」ゴールでマラドーナがヒーローとなった。あれはたまたま審判が気づかなかっただけで、気づいていたらレッドカードもの、下手すればマラドーナは退場となっていてアルゼンチンの勝利すらなかった可能性が高い。そうなれば、彼はヒーローではなくヒールになっていただろう。反則でゴールしたものを称えるとは何事かという感じもある。
そもそもスポーツはルールの中でフェアプレーを求められるものである。だが、サッカーは違う。何がそうさせているのかがわからないが、すでにサッカーが各国で文化として根づいているからではないかと考える。
日本が今後歩んでいくべき道を考えると、単に技術向上を目指すのではなく、勝つためにどうするかを考えていかなければならないということだろう。それはまさしく「潔さを善とする」侍魂とは異なるものであることにジレンマを感じざるをえない。