セルビアvs日本

はっきり言って、完敗。まだまだ実力不足。W杯で勝つには、南アフリカ大会の時のような戦い方をしなければ、勝てないのではないかと思えてきた。
とにかくパス回しが遅い。ショートパスでつないで崩すチームなのに、中盤でもバイタルエリアでもボールを持ってる選手が次のプレーを考えてないため、ワンタッチ・ツータッチでパスが出せないうちに、セルビアのするどい守備にやられていた。オフザボールの動きができていなかったということでもある。このあたりはチームとしての熟成がまだまだだなあっていう感じだ。

柿谷もチームの約束事なのか、ペナルティエリアの中央に張り付いている場面が多くて、サイドでボールを持っている選手を孤立させていた。ハーフナー・マイクのような選手なら、中央でクロスが上がるのを待つということもわかるが、柿谷はそういうタイプの選手ではないし、柿谷のテクニックを考えるともっとボールに寄って行って、ダイレクトパスで崩すという動きが欲しかったと思う。とにかく、本田、香川がいるんだから、そこに柿谷が加われば、3人めの動きも含めてダイレクトプレーで崩せるはずだ。
例えば、右サイドで岡崎、内田がボールを持っていたら、柿谷が右に寄せて、それによって空いたスペースに香川が入っていくなども可能だったと思う。
香川自身も出場機会が少ないせいか、やたらとボールに絡みたがっていたが、そのせいでボールを失うケースが多く見られた。逆に自分のホームポジションを考えて動いてほしいと思えるくらいだった。出場機会を増やすためにも、移籍を目指したほうがいいのではないだろうか。
セルビアの守備はさすがというしかなく、本田や長友というキーマンへのチェックは実に素早く、自由にやらせてなかった。これがヨーロッパの強豪チームらしさだったし、日本もそういう中で相手を崩すプレーができなければ、W杯で勝つのは難しいだろう。
後8ヶ月。「個」の力はまだまだ世界との差がありそうだし、となると、連携を含めて、チームとしての熟成度を上げていくしかない。それとも最初に書いたように、南アフリカ大会のような戦い方という不本意なスタイルでやるしかないのだろうか。